ニューオリンズへ<NY – Day 05 / NOLA – Day 01>

朝目覚めて食事をいただいてから、アルバムのジャケット等に使えればといくつかの写真を撮影し、昼前にはNoriさん宅を後にしてニューオリンズへと向かった。地下鉄を乗り継いでJFK空港に着いたのは出発してから約2時間後だった。どこかで乗り継ぎを間違ってしまったのかと若干不安になるが、無事に空港に到着できたので安心する。

4時間弱のフライトでは殆ど眠っていたので、あっという間にニューオリンズの空港へと着陸した。その頃には夕暮れ時に差し掛かっており、空港内の一面に広がる大きなガラスの壁からはオレンジ色に滲む太陽が見えた。一昨年に初めてニューオリンズを訪れた際にも、これと同じように大きな夕日を見た。空港からタクシーに乗って、ホステルへと向かう。高速道路を抜けてダウンタウンまでやってくると、反対車線に列をなして車が止まっている。運転手が、今日はマルディグラの最終日だから渋滞しているんだと言う。ちょうどすべてのパレードが終わったばかりのようで、タクシーから降り立って舗道を歩いていると、ぞろぞろと帰宅するアフロ・アメリカンの人々の群れとすれ違った。大人も子供も極彩色の服で着飾り、フラフープなどの小物を手にしている。

それらを尻目にホステルに到着し、早々にチェックインを済ませる。前回、そのホステルには3週間にわたって滞在しており、戸惑うことなく荷物をおさめた。その後、夜のお目当のギグまでには少し時間があったので、テラスで一休みした。その少し大きめのテラスには10脚ほどの椅子といくつかのテーブルが並べられ、宿泊している人々が集う場所となっている。その時は二人の男性がギターを弾きながら歌っており、その周りを数人の宿泊客が囲んで楽しそうに手を叩いたり、ともに歌ったりしている。ニューオリンズは暖かいだろうと思って薄着をしてきたため少し肌寒いが、彼らが奏でるHallelujahやRedemption Songを聴いていると、心が和んで温まった。

しばしの休息のあと、ハルカちゃんとセイゾーさんが演奏する店のあるFrenchmen Streetへと向かった。マルディグラのパレードのため、路面電車が走っていないので、40分ほどかけて歩いてゆく。パレードが去ったあとの通りはゴミだらけで、食べ物のトレイや飲み物のカップ、ビニール袋、マルディグラに使われる数珠状のネックレスなどが辺り一面に転がっており、歩みを進める度に何かを踏みつける。時折、それらのゴミの中を漁っている人も見かけた。繁華街であるフレンチクオーターまでやってくると人通りも多く、おそらく観光客であろう白人たちが思い思いの仮装をして辺りを練り歩いていた。時々土産物屋に立ち寄り、お土産の下見をして楽しみながらFrenchmen Streetに着いた。数々のライブバーが立ち並ぶその通りでは、舗道に設置されたスピーカーからダンスミュージックが大きく鳴り響いている。それに合わせて踊る酔客であたりは溢れかえっており、通りの一部自体がダンスフロアになっていた。

21時過ぎから始まったハルカちゃんの演奏は、24時くらいに終了した。男性ボーカルが大きな羽をあしらった真っ赤なマルディグラ・インディアンの格好をしており、パレードを見逃した私には嬉しかった。その後、セイゾーさんの参加するバンドの演奏は、朝方の4時まで続いた。少しセイゾーさんとお話をしたかったので終演までいたのだが、演奏中に立ち疲れて椅子に座っていると、非常にくねくねと踊る黒人女性が寄ってきて、立って一緒に踊ろうとアピールしてきた。そういえば、前回ニューオリンズに来た際にもこういったお姉さんに踊ろうと促されたことを思い出す。ちょうど体も冷え切っていたので、わたしは彼女の手を取り立ち上がった。動いて温まろう。

しかし何かがおかしい。その女性はやたらと体を密着させてくるし、終いにはさらりとケツまで触る。レズビアンなのだろうか。不審に思ってよくよく見ると彼女には女性らしい乳がない。どちらかというと筋肉じゃん…男だったか…。途端に態度を豹変させてもどうかと思ったので、それとなく飲み物を頼みにカウンターにゆくことで彼から離れ、後ろから様子を伺ってみた。すると、彼はその隣にいる女性と合体ダンスを始めた。合体ダンスとはわたしの造語であるが、よく外国人客のいるクラブ等で行われる男女密着型のダンスのことである。女子のバックから男子が攻めるやつね。わたしもこれを求められていたのだろうか…げに恐ろしい…。

そこから無事に離脱した後も、ひとりで何時間もずっとそのバーにいたためか、5〜6人の男性に声をかけられた。人生初のモテキ到来である。まあ英会話の実習であると思いながら、意外と楽しくその場をやり過ごした。演奏後は、お疲れのところ大変申し訳ないのだが、有難いことにセイゾーさんと奥様に車で送っていただき、危険に晒されることもなくホステルに帰着した。

ところで、わたしはいま件のホステルのテラスでこれを書いているのだが、隣のテーブルから立ち上がった女性の後ろ姿をふと見ると、スパッツを履いた彼女の大きな臀部の中央が4〜5センチほど破けている。彼女はそのまま建物のドアの向こうへと消えていったのだが、この後どうするべきか非常に困っている。伝えるべきか、伝えざるべきか。誰かわたしに英語でアドバイスをください。というわけで明日のニューオリンズ二日目に続く。

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